
「刺青殺人事件」今日は刺青殺人事件を読みました。なんか、各話のタイトルがカッコいい。非ユークリッド幾何学も小タイトルの一つ。この刺青殺人事件は明智、金田一に並ぶ日本三大名探偵の一人、神津恭介の事件です。読みにくいかと構えて読みましたが、すごくすんなり読めました。解決の前にかなり詳しいまとめが挿入されているので、整理もしやすいし、解決もなるほど~、と納得できます。容疑者は少ないので犯人はわりと分かりやすいですが、なぜ刺青を入れた胴体が現場から消えていたのか、犯行時刻は何時なのか、を考えるのが難しいです。
神津は額が広く、女のような顔立ち。男には珍しいほどの美形。若干19歳で6ヶ国語を語り、数学の博士号をとったほどの天才。あまりに完璧超人過ぎて、金田一や明智より印象が薄い探偵君です。
「人形はなぜころされる」高木彬光の人形はなぜ殺される読みました。 第3の惨劇の暗闇での交霊術シーンの 警部との手を握りあってのモールス信号のシーンが萌えました。
「警部の左の手を強く、恭介の右手が握りしめて来た。 その女のように華奢な手が、やはり冷たい汗に濡れている。 琴線のようにぴりりとはりつめた恭介の神経が、直接感じられるようだった。」
どうですか。
他の本でも面白い描写が…。 高校入学時の描写
「色の白い、長身のやせすぎな、頬の真っ赤な美少年。 女のようにきゃしゃな繊細な体の持ち主だった。 一高に、同性愛の野蛮な風習がなかったことを私は彼のために祝福したい」
私も祝福したい!笑
このあと手を握る強さがモールス信号であると警部が気づくのですが、
私は最初、ただ怖がって手を繋いでるのかと思った。 そんな探偵はいやだ。